黒山羊塔

『ウルトラマンゼロ外伝 ウルトラマンゼロvsダークロプスゼロ』を観ました。

元になった者、創られた者、他の宇宙の者という、似て非なるもの同士の対決と葛藤がありました。

前に観た『ウルトラマンゼロ外伝 キラー・ザ・ビートスター』に引き続き、映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE ベリアル銀河帝国』の外伝作品を観ました。

ただ、ダークロプスゼロが創造主であるウルトラマンベリアルを回想するに留まったことや、今回の事件の原因を作ったサロメ星人が、ダークロプスゼロの詳しい由来を知らず、「宇宙を漂っているのを捕獲した」ことや「恐らく別の宇宙から来たものだ」と推測を立てていることから、時系列では映画以前の話しになっていると思います。

宇宙の歪みで出来た空間の中から救難信号を受け取ったZAPのヒュウガとレイ。引き寄せられるように入ってみると、そこには別宇宙の自分や仲間達がおり、彼らは空間に適応出来ずに消滅していく最中だった。別宇宙の自分達から「このままでは、歪みの影響で全ての宇宙が消滅してしまう」という危機を知らされ、後を託されたヒュウガとレイは、ウルトラマンゼロと共に、別宇宙のレイのゴモラを元に創られたメカゴモラやロボット・ウルトラ兄弟、そしてダークロプスゼロに立ち向かう。以上が今回のあらすじでした。

今回の登場人物達の殆どに、別宇宙から来た者やロボットとして創られた者としての自分が存在します。そしてそれらには、自分が経験したことや能力が共通しているとは限らず、それ故に考え方に差異がありました。なので、創られた方には元となった個体と同等以上の能力が備わっているにも関わらず、精神の有り様によってコンプレックスを持っていたり、そもそも生命の概念を理解していなかったりするが故に敵対したり、例え別宇宙のレイ同士のように味方になったとしても、レイブラッドの力を抑え込む能力を持たなかったり、仲間との記念碑的記憶を有していなかったりしました。それが元で双方に葛藤が生まれ、理解したりすれ違いが生まれたりするのが、このストーリーの醍醐味だと思います。

ストーリー中ではレイのゴモラとメカゴモラ、ウルトラマンゼロとロボット・ウルトラ兄弟(とは言えタロウに該当するロボットは不在)、そしてウルトラマンゼロとダークロプスゼロの戦いがありました。

何と言っても、ロボットと雖もウルトラマンゼロとウルトラセブンの親子対決が実現したのが感慨深いですね。直前にはエースのロボットと対決し、「ロボットとは言え、ウルトラ兄弟と戦うのはキツいぜ……」と言った後でした。そこに待ち構えていたのが、父親であるウルトラセブンのロボット。実際にはウルトラマンのロボットとも戦い、途中からは師匠のウルトラマンレオが介入してきたので、最終的には2対2の戦いとなり、自らはウルトラマンと戦っていますが、やはり親とは戦えないということなのでしょうか。それでもウルトラセブンとウルトラマンレオの戦いは手に汗握るものがありました。

ウルトラマンゼロとウルトラマンレオの共同戦線はダブルフラッシャーで幕を下ろしましたが、師弟が協力している様子は感動しますね。近頃は単独で多次元宇宙を渡り、活躍の幅を広げているゼロですが、『キラー・ザ・ビートスター』の時や今回のように親や師匠が心配して助けに来てくれるのを観ると、一人前になったウルトラマンゼロにも心配してくれる人や助けに来てくれる保護者的立ち位置の人々や仲間がいると感じられます。

ZAPの面々の活躍や、ゼロの成長の一端が感じられるストーリーでした。

初出:Twitter(@bskakuliyo)ふせったー